アメリカの住宅・不動産事情、15,000文字でガッツリ解説!

アメリカ生活

皆さんはアメリカという言葉を聞いて、どんな風景を思い浮かべますか?ニューヨークの自由の女神?ラスベガス?それとも青い海と白い砂浜が広がるビーチ?人それぞれ想いを馳せるものは違うにせよ、この質問にこう答える方も少なくないのではないでしょうか。

 

『広い家』

 

かくいう私もアメリカという言葉を聞くと、とにかく大きい家、広い庭、なんならプールが付いている家を思い浮かべますが、住宅は日本とアメリカの違いを考える上では切っても切り離せない重要なものですよね。

 

私はアメリカでの生活が8年を超えて、今までにロサンゼルス、オレンジカウンティ、ニューヨーク、サンディエゴ、ダラスとそれぞれ違う地域でいろんなタイプの家に住んできました。留学の時は寮やルームシェアでしたり、社会人になってからはマンションや一軒家、その時の自分の状況と地域に合わせて住む家を選んできました。

 

今回はそんなアメリカ生活も長くなってきた筆者が、アメリカの住宅事情を網羅した記事を書き、これからアメリカにいらっしゃる方や、既にアメリカに住んでいて引っ越しを検討される方、はたまた投資物件として興味のある投資家の方向けに、少しでも役立つ情報を共有していきたいと思い、筆を執るに至りました。読む方の知識量によっても必要な情報は異なると思いますので、既に知っている情報は読み飛ばしていただいて構いません。気合が入りすぎて、15,000文字に迫る圧倒的なボリュームとなってしまいました、すみません笑。

 

それでは早速、本題に移っていくことにしましょう。

 

アメリカと日本の住宅の大きな違い

アメリカのニューヨークの風景

一口にアメリカと言っても一つの州がそれぞれ国レベルの面積を持っていたりします。そうするとそこでの生活習慣や法律なんかも独自にあったりして、一括りにするのは難しいのですが、それでも大まかに似通った特徴などはありますので、この章ではアメリカと日本の住宅の大きな違いをご説明していきたいと思います。

 

サイズ(キッチン、ガレージ、駐車場)

アメリカは日本と比べてどれくらい大きいかご存知でしょうか?私も調べてみて驚いたのですが、なんとアメリカの国土面積は日本の約25倍もあるそうです。人口は約3倍の違いですので、日本とアメリカでは人口密集度が大きく違い、その差はアメリカの住宅のサイズにも現れているようです。具体的に何がどのように違うのかは、次の章で細かくご紹介していきます。

 

治安

日本に住んでいると、普段そこまで治安が悪いと感じることはないかもしれませんが、アメリカでは住宅と治安は運命共同体くらいに思っておいた方が良いです笑。治安が悪い地域に良い家があることは皆無で、治安と住宅環境は相関関係にあります。厳密には経済状況、治安、住宅が密接に関係していて、お金持ちは治安も良く、豪華な住宅に住めて、一方所得が低いと治安が悪く、住環境も悪いという状況になります。治安が悪い地域は、強盗の被害や銃による犯罪などに巻き込まれる可能性が非常に高くなりますので、治安の悪い地域に住むのは絶対に避けましょう。

 

学区

上記の治安とも大きく関連するところではあり、日本の住宅と違うところで、学区という考え方があります。アメリカでは公立の学校の教育レベルが学校によって大きく異なり、どこの学校に通うかは、どこに住んでいるかで決まります。同じ市であっても、通りを隔てたら違う学校に通うということもあります。アメリカでは子供の教育のために引っ越しをするという方も少なくなく、住宅コストを子供のための教育コストと考えている部分があると思います。

 

一度住所が決まってしまえば、公立の学校に行く場合は、自動的にお子さんが通う小学校、中学校、高校が決まります。ここの住所だと小学校のレベルは高いけど、中学校は少しレベルが下がる、スポーツの強い学校に進みたい、アジア人が多い学校が良い、など色々と考えれば考えるほど、住所がどんどん絞られてきます。基本的に学区水準が高いところは治安が良いエリアだと言えますので、駐在員として家族でアメリカにいらっしゃる際は、この学区もよく調べた上で住宅を選ばれることをお勧めします。

 

学区のレベルはgreatschoolというサイトで簡単に調べることができます。

 

ウェブサイトで住所の情報を検索すると、住所周辺での学校の教育レベルが分かります。1~10段階での評価で、10が最高です。学区については、各地域によって情報が異なりますので、また別の機会に記事を執筆することにします。

 

習慣と構造

次の住宅事情の部分で細かく説明していきますが、日本とアメリカで生活習慣が大きく異なるため、最初日本から来て暮らしてみると、ここは日本の住宅と比べてだいぶ違うなぁと感じることもあると思います。できればアメリカの住宅を決める前に、どんな違いがあって何を基準に住宅を選べば良いか、考えておきたいですよね。この後、読み進めていけば、アメリカで住宅を選ぶ際に必要な情報は網羅されますので、安心して先に進んでいきましょう笑。

 

物価と家賃

また、アメリカと日本の住宅で大きな違いがあるとすれば、物価と家賃が同じアメリカ国内でも大きく変わってくるところです。例えば、カリフォルニア州でガソリンの値段は通常1ガロン$4前後しますが、筆者が住むテキサス州ではその半分くらいの$2前後が相場だったりします。住宅も同様に、同じ物件でも倍くらい違う場合があります。いえ、倍なんてレベルでなく、桁が1桁違うというケースもあります。

 

最近、SNSなどのニュースで目にしましたが、シリコンバレーのボロボロの家が$2M(約2億円)で販売されていて、すぐに売れてしまったというものがありました。同じ値段払えば、アメリカ郊外でおそらく豪邸が買えるレベルだったりしますが、それくらい、同じアメリカという国の中でも住宅にかかるコストは大きく異なります。地域によっての相場というものが存在しますので、きちんと自分が住むところの不動産事情を把握しておきたいですね。

 

アメリカの住宅事情

アメリカ国旗

続いて、アメリカの住宅事情で具体的に日本と異なるところについて言及していきたいと思います。

 

土足

なんと言ってもアメリカと日本の大きな違いは、部屋に土足で上がるか靴を脱ぐかの違いではないでしょうか。清潔好きな日本人であれば、靴は玄関で脱ぐのが当たり前ですが、欧米圏ではこの常識は意外と常識でなかったりします。むしろ、アメリカでは靴を脱がないのがスタンダードです。新築でも中古でも基本的には新しく入居する人がいれば、その前に清掃しておくのが一般的ですが、アメリカでも日本式で靴を脱いで生活したい場合は、自分が入居する前に部屋がきれいに清掃されるか確認するようにしましょう。

 

風呂の構造(ユニットバス、バスタブ浅い、シャワーヘッド)

続いて、日本人を惑わせてくるアメリカの住宅の特徴として、風呂の構造が挙げられると思います。まず、アメリカは基本的にほとんどがユニットバスで、トイレとシャワーが同じ空間に存在します。日本でユニットバスというと、築が古いマンションか、よほどの小さな部屋と思われがちですが、アメリカではスペースは広々なのに必ずユニットバスなんです笑。こればかりは育ってきた環境や文化の違いですからどうしようもありません。独立したトイレとシャワーを求めてみるのも良いですが、多分ほとんどそういう物件は見つからないのでここは諦めておくのが賢明です笑。

 

お風呂関係で言うと、ユニットバスであること以外に、バスタブが浅いという問題が浮上します。まずバスタブですが、基本的にはアメリカ人は湯船に浸かると言う習慣がありませんので、ある程度の水量を受け止めて流してくれる機能があれば十分とばかりに、バスタブは小さいです笑。私が過去カリフォルニアとニューヨークで住んだ家は、バスタブが小さく湯船に浸かると言う発想は生まれませんでしたが、現在テキサス州ダラス郊外で住んでいる家では湯船に浸かるための専用のバスタブがあります。郊外で土地や部屋に余裕がある住宅では、一部大きなバスタブがあったりするようです。

 

お風呂に関して言うともう一つ、シャワーヘッドが固定されていると言うのが思いの外、不便です。足先を水で流したかったり、バスタブの端っこを水で流したくても、シャワーヘッドが頭上で固定されていると上手く水で流せません。あまりにこれは不便だと感じた先代の日本人の諸先輩方は、秘儀「シャワーヘッド交換」を自力でやるほど逞しく成長しましたが、最初にアメリカの住宅に住むとその発想は中々出てこないですよね笑。シャワーヘッドの交換方法は、アメスマのYoutubeチャンネルで紹介していますので、是非見てみてください。

 

洗濯(乾燥機)

続いての違いは、洗濯事情です。アメリカの家にはほとんど備え付けで洗濯機と乾燥機がついています。洗濯機はまだしも、乾燥機までついてくるというのは日本だとあまりないことだと思いますが、これには理由があります。それは、アメリカでは外干しが法律で禁止されているからです。日本だと外干しが当たり前ですが、アメリカではホームレス以外外干しをしている人はいないと思った方が良いでしょう笑。

 

寮や一部の住宅では、部屋に備え付けの洗濯機や乾燥機がなく、共同でコインを入れて動かすタイプのものがありますが、このタイプの住宅はあまりオススメしません。家からランドリースペースまでの往復が面倒ですし、必ず3往復(洗濯、乾燥、回収)しなければならず地味に日々の生活が辛くなってきます笑。また使い方のマナーが悪い人がどこでも一定数いて、乾燥機から衣類を中々どかしてくれない人もいたりするので、ランドリーは自分が住むところに備え付けられている家をお勧めします。いや、どかしてくれないのではなく、忘れているだけか。洗濯が必要なのは、筆者の猜疑心なのかもしれません。先を進みます笑。

 

庭(プール、BBQ)

次の日本とアメリカの住宅事情の違いで言うと、庭が結構違います。大きさももちろんそうですが、アメリカではプール付き、バーベキューをするグリルやスペースがある庭があります。マンションだと共有スペースにかなり豪華なプールやバーベキューグリルが置いてありますが、管理会社がメンテナンスしてくれるのであまり気にする必要はありません。

 

一軒家に住む場合で、家にプールがある場合は要注意です。借りる(買う)前は、アメリカの広くてプール付きの家って憧れるものですが、生活し始めるとほとんど使わなかったりします笑。その割にメンテナンスにはそれなりのコストがかかってきますので、プール付き物件を借りたい方はコストと利用頻度を考えてみると良いでしょう。また購入する場合、プール付き物件はあまり売れ筋ではないため、その意味でもとてもこだわりがあると言う方以外はプール無しの家を選ぶことをお勧めします。

 

庭キッチン(オーブン、食洗機、ディスポーザー)

続いて、キッチン事情です。日本ではコンパクトにシンクとコンロ、調理スペースと収納のみということも珍しくありませんが、アメリカの家では必ずと言っていいほど登場するいわゆる3種の神器が存在します。それが、オーブン、食洗機、ディスポーザーです。どれも楽をしたいアメリカ人の欲求を満たしてくれる優れものですが、使い慣れていない日本人には注意が必要かもしれません。

 

まずオーブンですが、野菜や肉、魚を入れてオーブンに突っ込んで料理と呼ぶアメリカ人も多いです笑。インスタントラーメンを調理して料理と呼ぶ日本人筆者も考えようによってはアメリカ人か笑。実際に使ってみると便利で、特に火の通りにくい分厚めの肉や野菜を調理するときは、オーブンに入れて時間を置くだけで完成します。せっかくアメリカに来たら使いこなしたいアイテムの一つですね。

 

食洗機は、通常のディッシュソープと同じものを投入すると事故りますので、絶対にやらないでください。筆者は最初に食洗機を使った時に、派手にやらかしました。食洗機が泡を吹いてストップしてしまいました笑。食洗機専用の固形型洗剤がありますので、それを購入して使うようにしましょう。使う前は、本当に汚れが落ちるのかなぁと不安になるものですが、使い始めてみるとかなり強力で大体の汚れを落としてくれます。使いこなせると生活が楽になりますので、食わず嫌いせずに使ってみましょう。

 

最後にディスポーザーですが、生ゴミなどをシンクに流すと、その奥に回転するカッターが仕込まれていて、生ゴミを粉砕してそのまま水と一緒に流してくれます。めっちゃ便利なんですが、注意点があり、繊維質のものなどを多く流そうとすると、詰まったり動かなくなったりします。食物繊維が多そうな食材、卵の殻などは詰まる危険があるので、普通のゴミ箱で捨てるようにしましょう。

 

ガレージ、駐車場

アメリカの都心部を除き、ほとんどの方がアメリカでは車生活をすることになると思います。そうなると日々の生活において、車の置き場所がどこにあるかはとても重要になってきます。一番のオススメは、ガレージが部屋と直通になっている住居です。この場合、スーパーなどで買い物してきたものを、雨に濡れず、最短距離で物を家の中に運べます。一度このタイプの家に住んでしまうと、他の家に住むのが辛くなるほどです笑。このタイプはアメリカの郊外の広めのお家にあることが多いと思います。

 

もう少し都心になり、タウンハウスやマンションタイプの家だと、家の前に駐車場があるケースがあります。この場合、家からの距離はさほど気にならないのですが、雨の日などに濡れて物を運ばないといけない時があり、やや不便です。次に、共同の駐車場を利用するような場合、マンションの一室から駐車場が結構離れていて、買ってきた物を運ぶのが大変になります。最近ではアマゾンなどが配送サービスをしてくれますが、毎月のコストに乗っかってきますので、住宅に払うコストが安くても、トータルで支払うコストは意外と安くないということもあるので考えものです。配送料がもっと安くなれば良いんですけどねー。

 

エアコン

アメリカの家はセントラルヒーティングの住宅が中心だと思います。セントラルヒーティングとは部屋ごとではなく、家全体の温度管理を一括に行う方法のことです。良し悪しいろいろありますが、このタイプの住宅はエアコンをつけたり切ったりする方が電気量を要するので、基本つけっぱなしにしておきます。一度切ってしまうと、次に部屋を暖めたり冷やしたりするのに大量の電気を食い、エアコンつけっぱなしの時より電気代がかかることがあるので、注意しましょう。節約をしようと実際にエアコンを細々切っては高い電気代を請求されていた筆者が言うのだから間違いありません笑。

 

セントラルヒーティングの特徴などに関しては、長くなるのでここでは詳細には説明しませんが、以下のリンクが参考になりますので、ご興味ある方は読んでみてください。

 

アメリカの住宅の構造とトラブル

 

インターネット

家のWiFi環境下のインターネットは欠かせませんが、このセットアップが地味に大変です。やらなくちゃいけないこと自体はそんなに難しくないのですが、インターネットのプロバイダーがとにかく適当で、スケジュール通りに来ないことはザラにあります。いや、むしろ時間通りにインターネット業者が来たというのを聞いたことがありません笑。時間遅れは当然、日にち変更は当たり前なので、この時ばかりは寛容になるしか対策はありません。

 

本記事を執筆しているアメスマでは、アメリカで利用できる携帯電話サービス以外にも、インターネットのセットアップも代行して行なっておりますので、英語に不安があり、インターネット設置が心許ないという方は、ぜひ弊社お問い合わせページまでご相談ください。

 

アメスマ問い合わせページ

 

水道、ガス

最後に、水道ガスはそこまで大きな違いはありませんが、唯一、日本より水圧が弱いというくらいでしょうか。シャワーの水が弱くて洗った気がしないと思う方もいらっしゃるかもしれません。その場合、シャワーヘッドが原因の可能性もありますので、交換してみると改善されるかもしれません。

 

それと記事の校閲をしながら思い出したのですが、日本とアメリカでは水の種類が異なり、日本は軟水、アメリカでは硬水が一般的です。アメリカでシャワーした後、やたらと髪がギシギシするのはシャンプーのせいだけでなく、水が原因となっていることも多いです。シャワーヘッドと同様、硬水を軟水に変えてくれるフィルターなども売っていますので、気になる方はググってみると良いでしょう。

 

アメスマの紹介画像

アメリカの住居タイプ

リゾートホテル

続いて、アメリカの住居のタイプについてご紹介していきたいと思います。

 

マンション(コンドミニアム)

都心部の方に多いのがこのマンション(コンドミニアム)系の物件です。設備としては日本のタワーマンションに近いと思いますが、3階建てとか4階建ての物件も結構多いです。最近では施設の充実に拍車がかかっていて、この記事の前半でご紹介したプールやバーベキュースペース、ジムやオフィススペースなどが付いているものも増えてきました。高級物件になるとドアマンがついていたりして格好良いですよね。

 

アパート

こちらはマンションのように共同施設は付いておらず、簡素な作りとなっていることが多いです。その分家賃は、マンションに比べて安いので、滞在費用を節約したい留学生などに人気です。また、家賃が異常に高いニューヨークやサンフランシスコの方だと、マンションよりこちらのアパートの方が一般的で数が多いです。

 

タウンハウス

こちらは集合住宅で、入り口にゲートが付いているような住居を指します。まとまって何棟か建物が連なっていて、数十人から数百人が同じ区画に住んでいるような状態です。都心の中心ではなく、都心部から少し離れた郊外にあることが多いです。

 

一軒家

最後に、一軒家です。一軒家と一口に言ってもいろいろな種類があるようです。以下のサイトで様々な一軒家スタイルが紹介されていますので、ご興味ある方はみてみると良いと思います。

 

アメリカの素敵な家、おかしな家

 

地域による住居値段の違い

日本円とアメリカドル

続いて、地域別の大体の住宅の相場感を見ていきたいと思います。ざっくりとめちゃ高い、まあまあ高い、リーズナブルの3つに分類しています。もちろんその中でも細かい違いなどは出てきますが、あくまで大枠を掴むくらいで考えておいていただければと思います。

 

【めちゃ高い】

■ニューヨーク

まずアメリカの中で伝統的に家賃が高いと言われている場所はニューヨークです。中でもマンハッタンの家賃はとても高額で、ルームシェア含めて$1,000以下で住むのはほぼ不可能でしょう。Studioタイプでも$2,000は最低すると思います。そういった背景から、マンハッタンでは社会人になってもルームシェアしている人が多く、それでも家賃は$1,500〜といった相場ではないでしょうか。

 

もっと安く住みたいという方は、ニューヨーク郊外がオススメです。日本人の駐在では、ウエストチェスターと呼ばれるマンハッタン北側の郊外で、ハリソンやホワイトプレーンズが有名です。この辺りは学区が良いということもあり、お子さんがいらっしゃる日本人駐在家族に人気です。また川を越えてニュージャージーも自然が多くなり、家族で過ごしやすいです。ニュージャージーだとリッジウッドやテナフライなどの地域が駐在家族に人気となっています。家賃相場はウエストチェスターに比べて、もう少しリーズナブルなようです。

 

多少狭くても良いから安いところに住みたいという方にオススメなのはブルックリンやクイーンズです。ブルックリンのウィリアムズバーグなどは最近ではアート発祥の地としてだいぶ人気が出てきてしまい、家賃も上がってきているようですが、もう少し遠いところを選べば家賃は安くなります。

 

クイーンズはエリアとしてかなり広いですが、マンハッタンに近い方が良ければフラッシング、遠くても大丈夫であればフォレストヒルズやキューガーデンズ辺りが良いでしょう。筆者も一時期ニューヨークに住んでいた時は、キューガーデンズに住んでいて、当時ルームシェアで水道ガス電気インターネット全て込みで家賃が月に$500でした、なんとも良い時代だったなぁ笑。

 

■サンフランシスコ&シリコンバレー

 

ニューヨークは伝統的に家賃が高い地域ですが、近年家賃が急激に高騰している地域としてカリフォルニア北部のサンフランシスコとシリコンバレーも忘れてはいけません。10年ほど前はここまでひどい状況ではなかったような気もしますが、IT企業の台頭と土地が限られていることもあり、ニューヨークと並ぶかもしくはそれ以上の家賃が高い街になってしまいました。

 

相場はニューヨークのマンハッタンと同じようなエリアが多く、郊外に行ってもそれほど家賃が下がりません。またこの地域は交通渋滞も年々酷くなってきており、住むところに困るという意味ではニューヨーク以上かもしれません。一応BARTという電車システムがありますので、それで通勤通学している方もいます。駐在をしている筆者の友人知人はサニーベール、パロアルト、レッドウッドシティあたりに住んでいる方が多いです。

 

【まあまあ高い】

■ハワイ

ハワイは非常に特殊なエリアで、ワイキキ周辺とそれ以外で大きく状況が異なります。日本人観光客が多いワイキキエリアはそもそも住宅が多くはないですが、築何十年といった古めのアパートなどがあります。古めでも家賃はそれなりに高いです。ただ、それよりもハワイカイやカハラなどの若干郊外の方が物件としては人気で家賃も高いです。ここは賃貸で住むというよりは、別荘で過ごすという感覚でしょう。ネットフリックスで人気のテラスハウスのハワイ編の家もこの辺にあるとか無いとか。

 

一方、ワイキキから20分、30分も運転すれば、パールシティやワイパフなど郊外に行くことができますが、この辺りはだいぶリーズナブルになってきます。というか、むしろ貧困地域に近い様相。。。日本人的なハワイはワイキキの華やかで高級なイメージかもしれませんが、ハワイ州全体で見ると実は平均世帯収入は$50,000ほどで、アメリカの平均より下に位置します。こういった背景から、めちゃ高いではなく、一つ下のまあまあ高いのカテゴリーに入れておきました。

 

■ロサンゼルス

ロサンゼルスもハワイと似たような部分があり、エリアの中での家賃格差は大きいです。ロサンゼルスで高級住宅街と言えば、ビバリーヒルズやマリブなどですが、ここはハリウッドセレブなども住むほどの超高級住宅エリアです。日本人駐在員にとって馴染みのある高級住宅街はおそらくビバリーやマリブではなく、パロスベルデス辺りでしょう。ロサンゼルス国際空港から南に30分ほど運転したところにあります。

 

一昔前、パロスベルデスは日本人駐在員がとても多かった地域として知られています。ここの周辺の街であるトーランスやガーデナなどに日系企業が多く集まり、そのエリアで住みやすく治安も良いエリアとしてパロスベルデスが君臨していました。しかし最近日系企業もトヨタがトーランスからテキサス州のダラスに引っ越しをし、昔ほど集中しているという状況でもなくなってきたため、日本人の数自体は減ってきていると言われています。

 

最近ではトーランスではなく、もっと南に行ったオレンジカウンティに日本人コミュニティは移動してきているという声もちらほら。ただ、オレンジカウンティからロサンゼルスに通勤する場合、渋滞が年々酷くなってきているのでその辺り考慮する必要があります。筆者は一時期オレンジカウンティのアーバインに住んでいましたが、住宅環境としては申し分なく、アメリカの中では最高レベルの暮らしができると思いましたが、ロサンゼルスやサンディエゴへの通勤や出張はちょっと辛かったです笑。

 

■シカゴ

シカゴはイリノイ州にある人口全米第3位の都市で、名前は聞いたことあるという方が多いと思います。シカゴは金融街として経済活動も盛んですが、ダウンタウンは高層ビルが立ち並び、ニューヨークやロサンゼルスの都心部と雰囲気は似ていると思います。雰囲気同様、家賃もこの辺りはとても高いです。

 

一方、日本人が多く住んでいるエリアはダウンタウンがあり東部湖沿いではなく、空港より西側にあるシャンバーグやアーリントンハイツです。ここには日系スーパーのミツワなどもあり、駐在家族の方が暮らすには便利な条件が揃っています。日本人補習校もアーリントンハイツにあります。

 

■サンディエゴ

サンディエゴはカリフォルニア南部の都市で、日本でいう福岡的存在だと勝手に思っています笑。適度に都会ですが、ニューヨークやロサンゼルスほど込み入った感じがなく、どこかのんびりと長閑な雰囲気です。一時期はSONYをはじめとする日系メーカーが拠点を構える地域でしたが、最近では日系企業のオフィスは撤退が続いたこともあり、日本人の数は横ばいか少し減ってきているという感じでしょうか。

 

サンディエゴの住宅は、海沿いのエリアはリゾート的ポジションで人気を博しており、特にラホヤは人気です。その周辺にあるデルマーやミッションビーチなどもラホヤほど高すぎず、日本人にも住みやすいエリアではないでしょうか。筆者は一時期ミッションバレーという地域に住んでいましたが、新築のタウンハウスが多く、価格も1ベッド駐車場付きで$1,600程度とリーズナブルでした。

 

■ボストン

ボストンはマサチューセッツ州にある東海岸を代表する都市ですが、ハーバード大学やMITなどの有名な教育機関や、そこの卒業生が立ち上げるベンチャー企業などの台頭で、家賃は全体的に高いです。日本人の数は6,000人程度と言われており、駐在家族に人気のエリアはブルックライン、ケンブリッジ、アーリントンなどの郊外にあります。後、全然関係ありませんが、夢を語れというラーメン屋さんがボストンでは有名です笑。

 

【リーズナブル】

■その他の全米地域

上記に紹介した以外の地域は、日本人にとっては比較的リーズナブルに暮らせる地域と言えるでしょう。筆者が現在住むテキサス州ダラスは最近でこそ家賃が高騰してきましたが、教育水準の高いプレイノやフリスコと呼ばれるエリアでも、3ベッドで庭付きの家が$2,000くらいから借りられます。とある情報では、家賃が高騰するカリフォルニアからテキサスに毎日400人もの人が移住してきているとのことです。

 

住宅と投資

電卓を片手に持つ日本人女性

アメリカ駐在で長期に住むことを考えると家賃が払うのが勿体ない、その期間に家を買って、日本に帰国するときに売ればよいと考える方も読者の中にはいらっしゃると思います。その考えは間違いではなく、アメリカは中古物件が多く、日本に比べてマーケットがとても大きいです。ざっくり言うと、アメリカの物件は8割が中古、2割が新築なのに対し、日本は全くの真逆で8割が新築、2割が中古です。日本人はモノを大切にする精神は何処にいったんでしょうね笑。冗談はさておき、それくらい、アメリカでは中古の家というのが一般的で、マーケットによく出回っていると言うことです。

 

またアメリカでは不動産は安定成長が見込める投資対象として見られることが多いです。統計を見てみると、20年前に購入したアメリカの不動産価値は約2倍になっています。単純計算、5,000万円で購入した家が、売る時には1億円になっているということです。中古なのに、です。これはアメリカのインフレ率が順調に伸びていることや、単純に人口も増加していて需要が増えているといった背景が関係してきます。もちろん、20年住んでいる間に、住宅のメンテナンスをしたり、固定資産税を払ったりとコストは発生するため、1億円 – 5,000万円 = 5,000万円の得、という計算にはなりませんが、住宅の価値は年々下がると思われている日本の考え方との違いに驚きますよね。

 

また税制的にもアメリカの物件は日本の物件に投資するよりもメリットがあると言われています。若干ややこしい話なので、投資に興味がない方は読み飛ばしてください笑。

 

アメリカの物件の価値は土地2割、建物8割ですが、日本の物件の価値は土地8割、建物2割です。日本の税制では、物件への投資で減価償却を行う場合、建物部分が対象となります。

 

例えば、1億円の家の価値の内訳は、土地8,000万円、建物2,000万円ということになります。この2,000万円分を減価償却費としてコストに反映して、利益を削減、支払う税金を抑えることができます。これがアメリカの物件に投資した場合、1億円の家の価値の内訳が、土地2,000万円、建物8,000万円となり、8,000万円分が減価償却の対象となります。

 

仮に事業収入が8,000万円ある人がいた場合、日本の物件に投資した場合、事業収入の8,000万円から建物分減価償却コスト2,000万円分を引いた6,000万円が利益となり、ここに税金がかかります。税率が30%と仮定すると、1,800万円が税金として事業投資とは別に支払わなければなりません。

 

一方、アメリカの物件に投資した場合、事業収入が8,000万円ある人はその8,000万円から建物分減価償却コスト8,000万円分を引いた数字、利益は0円となります。この場合、税金は発生しないため、投資したお金と手にした物件の価値は同じでも、コストが1,800万円節約できます。

 

話をわかりやすくするためかなり単純化した構造でご説明しましたが、これくらいインパクトのある数字なので、日本にいながらアメリカの物件に投資する個人投資家、企業はとても多いです。一般的にはアメリカの不動産投資は日本よりもメリットが多いと言われていますので、アメリカ駐在を機に、アメリカでの住宅を購入するということも考えてみてはいかがでしょうか?(不動産の回し者ではないので、ここで不動産業者を紹介する流れにはなりません、あしからず笑。)

 

アメリカで家を買う

リゾートホテル

上記情報を見て、アメリカの家を買ってみようかなと思ったそんなあなたに、アメリカで家を購入するための手順をご説明していきたいと思います。

 

バイヤーエージェントを探す

アメリカでは住宅の買い手と売り手、それぞれにエージェントが入ります。家を買いたいと思ったら、まずはバイヤーを探しましょう。日本人でも各地域にブローカーエージェントがいると思いますが、価格交渉などの際、売り手はまず間違いなくアメリカ人(もしくは英語が話せる外国人)なので、お願いする方の英語力と交渉力をチェックしましょう。日本人でハードに交渉できる人はそこまで多くなく、不動産ライセンスの取得はそこまで難しくないため、ちょっと有象無象感があります。理想はアメリカ人で実績のあるバイヤーエージェントに辿り着くことです。一生の中でもかなり大きな買い物になるはずなので、バイヤーエージェントを選ぶのは、どの家を選ぶかと同じくらい重要です。調べてパッと出てきた人にお願いするというのはやめましょう。

 

それと、日本の住宅関係企業も多く参入してきていますが、ここに依頼するのもできればやめたほうが良いです。とある日本の上場企業は、アメリカで3,000万円で買える家を5,000万円で販売していました。通訳料、安心料としてそのお金を余裕で払える人以外には向きませんし、オススメしません。

 

アメリカの銀行口座を開設する

日本の銀行口座で対応してもらえる場合も奇跡的にあるかもしれませんが、そんなマンボウの子供が成長する程度の確率に期待するのはやめましょう。(信憑性はさておき、マンボウの子供は3億個の卵の中から、2匹だけ成長すると言われている笑。)

 

銀行口座に関しては、以下の記事が参考になるので是非見てみてね。Google先生から高評価の記事となっています。

 

アメリカの銀行、口座解説方法とオススメ銀行・金融サービスお教えします!

 

物件選び

続いて、物件探しに移ります。自分が住むための家を購入するのか、それとも単純に投資物件で自分は住まない想定なのかで話が変わってきますが、今回は自分が住むための家で、その後売却する可能性がある場合のお話をします。

 

まず日本人の駐在家族であれば、①治安、②教育水準、③日本人コミュニティとの接点、というのが3種の神器と言ってよいでしょう。本記事の序盤でもご説明しましたが、それらは密接に関係しているため、あまり意識しすぎる必要はないかもしれません。どれか一つだけ重要な要素を選ぶとすれば、②の教育水準だと思います。繰り返しになりますが、住所一つで小学校、中学校、高校の場所とレベルが自動的に決まりますので、もはや陣取り合戦のような状態です。仮に同じ教育水準の場合は、余計なものがついていないシンプルなモノを選ぶと良いでしょう。売却の際により多くの買い手が見つかる確率が上がります。

 

とは言いながら、私は住宅選びに関して専門外なので、エージェントの方とよく相談されると良いと思います。

 

購入オファーを出す

エージェント経由で購入する意思と条件を提示します。頭金の金額や、物件の購入金額、細かな条件を決めて提出しますが、こちらもエージェントとよく相談しながら決めていきましょう。日本人(外国人)と分かった途端足元を見られて、良い条件での交渉ができなくなることも往々にしてあるので、オファーの出し方は注意が必要です。購入に関しては、情に訴える作戦もあり、丁寧な手紙を出して、これからも家を大事に使いますということを伝えると売り手が喜び、数ある買い手の中から選んでもらったという日本人の話も聞いたことがあります。これは売り手のタイプによっても上手くいく、いかないが変わるので、実行するかどうかはよく考えてからにしましょう。

 

エスクロー

晴れて、購入オファーが売り手に受け入れられたら、エスクローという作業を経て、売買契約を行います。「エスクロー」は物件の売買成立後に、金額や書類手続きを管理する第三者機関のことです。金額も大きいため、それぞれの作業が終わるまで金額をホールドしてくれます。物件の売買以外でも、ビジネスの売買などでも利用されます。

 

物件のインスペクション

エスクローの作業と並行して、最終購入前の家の状態チェックをホームインスペクターが行います。ここで大きな修繕が必要であったり、欠陥があるような場合は、どういう扱いにするのかを決めていきます。修繕費用はどちらが持つ、どの程度の修繕を行うかなど、ここでも調整が入ります。この段階で交渉の折り合いがつかず、キャンセルになる場合があります。また筆者の経験では、家具をいくらで全て引き取って欲しいという逆オファーもありました。家具を新品で購入するとかなりのコストがかかりますし、売り手も新しい引越し先に家具を持ち込むのは大変なため、お互いある程度のところで妥協すると良い買い物になることがあります。ただ、中古品なので使い古されている場合もあるので、年式や痛み具合をチェックしておきましょう。

 

クロージング

物件のインスペクションや最終交渉が終わり、ようやくクロージングになります。指定した日をもって、所有権が売り手から買い手に移り、お金が支払われます。お疲れ様でした。

 

まとめ

本とめがね

15,000文字に迫るボリュームでご紹介してきた今回の記事、「アメリカの住宅事情、これを見れば全てがわかる!」でしたが、いかがでしたでしょうか?皆さんの知りたい情報は網羅されていましたか?筆者はアメリカで5都市以上で生活をしてきて、その度に賃貸や物件購入をしてきましたが、今回ご紹介した情報が少しでも皆さんの駐在、もしくは留学生活でお役に立つことを願っております。この記事に関してご質問ある方は、弊社問い合わせページよりお気軽にご連絡ください。物件は取り扱いできませんが、経験に基づく住宅に関するアドバイスやコメントなどはさせていただけると思います。

 

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Chihiro

進撃のCOO@テキサス州ダラス。GC申請中の駐在員。経歴:桐光/慶應(/UC Irvine)/St. John’s/IT商社。2015年起業、米国携帯サービス『アメスマ』、レストラン『Sushi Stop@LA』運営。得意: 米国起業、事業投資、ビザ。純ジャパが米国で長期に賢く、充実した生活を送るためのTipsお届け。

アメリカの住宅・不動産事情、15,000文字でガッツリ解説!

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