アメリカの携帯電話ネットワークと電波で知っておきたい5つのこと(2022年版)

アメリカのスマホ

はじめに

日本のスマホをアメリカに持ち込んで利用されようとしている留学生や駐在員の方々にとって、アメリカでどの通信キャリアでスマホが使えるのか、とても気になるところだと思います。今回の記事では、アメリカの通信キャリアがどの周波数帯とバンドを利用しているかについて、ご紹介していきます。

 

元となる記事は、以下の英語サイトで紹介されています。

Cell Phone Networks and Frequencies Explained: 5 Things To Know

 

アメリカの通信キャリアと対応周波数

アメリカの4大キャリアはVerizon(ベライゾン)、AT&T、T-Mobile、Sprint(スプリント)の4社です。早速、各通信キャリアの3G通信と4G通信の対応周波数をご紹介します。以下の表をご覧ください。

*印が付いているバンドが、キャリアのメインで使用している周波数となります。このメインの周波数を全てカバーしているSIMフリースマホを利用するのが望ましいです。

 

スマホを他キャリアで利用するうえで基本的な考え方

MVNO対応のスマホ

ある通信キャリアから別の会社に移行をしたいとき、より多くの周波数に対応しているスマホを持っているほうが良いです。なぜなら、どの通信キャリアでも3G/4G通信の電波を拾うことができるからです。

 

特に、*印が付いている数字はそれぞれのキャリアでメインに使われているバンドになるので、お手持ちのスマホがこのバンドに対応しているか、必ず確認したいところです。Verizon(ベライゾン)は13、AT&Tは12、17、T-Mobileは2、4、12、71、Sprint(スプリント)は25のバンドがメインバンドになります。

 

スマホのモデルが互換性にどう影響するのか?

基本的には、新しいスマホのほうが古いスマホに比べて、より多くの電波を拾えるよう作られています。その理由は、通信キャリア主導で電波技術が日進月歩で進化し、製造メーカーもそれに合わせてスマホを製造しているからです。またSIMフリー化という世の中の流れも手伝って、新しいスマホは他キャリアでも対応できるよう多くの周波数、バンドをカバーできるようになってきています。

 

一つ注意が必要なのが、新しいスマホはより多くの周波数、バンドをカバーするようになってきましたが、それでもまだ国境を越えてすべての周波数、バンドをカバーするところにまでは至っておらず、日本向けに製造されているスマホはアメリカの通信キャリアの周波数、バンドにはあまり対応していないこともある、というのも事実です。

 

これからアメリカに留学、駐在が決まっている方は、ご自身のスマホがどの周波数、バンドに対応するか確認するようにしましょう。周波数、バンドの確認方法に関しては、以下の記事が参考になります。

あなたのそのSIMフリースマホ、アメリカで本当に使えますか?

 

3G vs. 4G LTE

3Gと4Gは違う種類の通信規格のことです。これらの違いは以下の記事が参考になるので、確認してみてください。

アメリカで使うSIMカード関連情報まとめ、駐在員や留学生は必見!

 

アメリカでは3G、4Gの通信が幅広く国土をカバーしています。基本的には4G通信のほうが3Gよりも早いのでまずはそちらに接続するようスマホは設計されていますが、4Gのカバーが届かないときや4G回線が込み合っているときなどは3Gが活用されます。現在、さらなる次世代通信として5Gが研究開発されていて、一部報道では4G通信の10倍から100倍ほど速くなると言われています。

 

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Bands(周波数帯) vs. Frequencies(周波数)

携帯電話の電波塔

CDMAとGSMは異なる通信方式のことを言います。これらの違いは以下の記事が参考になるので、確認してみてください。

アメリカで使うSIMカード関連情報まとめ、駐在員や留学生は必見!

 

アメリカではAT&TとT-MobileがGSM方式を採用し、Verizon(ベライゾン)とSprint(スプリント)がCDMA方式を採用しています。アメリカ国内で通信キャリア変更をする場合、同じ方式を採用しているキャリア同士のほうが、より多く同様の周波数帯、周波数を利用しているので、乗り換えがスムーズにいくことが多いです。

 

ただ、3G時代は、通信方式の違いで対応する周波数がかなり異なっていましたが、4G LTEになり、通信方式の違いはあまり関係なくなってきたため、気にしすぎる必要はないと思います。

 

アメリカの通信キャリアに関して覚えておくべきこと

アメリカのある州の都市

Verizon(ベライゾン)

Verizon(ベライゾン)が全米で一番通信のカバレッジが広く、通信速度も安定して速いです。Verizon(ベライゾン)が保有する13番の4G LTE用の周波数帯がアメリカ国内では最大です。前述の通り、3G通信はCDMA方式です。

 

■3G Frequencies(CDMA):800 MHz, 1900 MHz

■4G Bands(LTE):2, 4, 5, 13*, 66

 

AT&T

AT&TはVerizon(ベライゾン)と双璧をなす通信キャリアです。通信のカバレッジも広く、繋がりやすさには定評があります。3G通信はGSM方式です。

 

■3G Frequencies(GSM/GPRS/EDGE UMTS/HSPA+):850 MHz, 1900 MHz

■4G Bands(LTE):2, 4, 5, 12*, 14, 17*, 29, 30, 66

 

T-Mobile

近年、急激に電波の品質が良くなってきた通信キャリアです。3G通信のカバレッジは4大通信キャリアの中で一番狭いですが、4G通信のカバレッジ拡充により最近では繋がるエリアが増えてきています。AT&Tと同様に、3G通信はGSM方式です。

 

■3G Frequencies(GSM/GPRS/EDGE UMTS/HSPA+):1900 MHz, 1700/2100 MHz

■4G Bands(LTE):2*4*, 5, 12*, 66, 71*

 

Sprint

残念ながらSprint(スプリント)の通信カバレッジは4大キャリアで一番悪く、使えない地域がとても多いです。日本からソフトバンクのアメリカ放題で来たものの、通信が使えず他のキャリアを契約する方も続出しています。ソフトバンクを日本で利用していて、アメリカ放題を利用予定の留学生、駐在員の方は注意が必要です。

 

■3G Frequencies(CDMA):800 MHz, 1900 MHz

■4G Bands(LTE):25*, 26, 41

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?少しはアメリカの通信キャリアと、それぞれの周波数帯、周波数に関して理解を深めていただけたのであれば幸いです。アメスマでは、お手持ちのスマホがどの通信キャリアでご利用になれるかを無料診断しております。これから留学や駐在でアメリカに来ることを予定されている方は、ぜひ一度お問い合わせフォームよりご相談ください。

 

さらにアメリカのSIM、携帯、通信事情について詳しく知っておきたいという方は、別記事『アメリカSIM・携帯サービスをプロが徹底比較【2022年最新版】』がとても参考になりますので、ご参照ください。

 

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WRITER

【🇺🇸生活、起業、経営、投資情報発信】アメスマ社長@テキサス州ダラス。MBO&事業売却後、日米4社オーナー経営中。慶應/UC Irvine交換留学。🇺🇸11年目、Accredited Investor、投資先は米国医療機器ベンチャー。NuFund、Link-J所属。趣味:旅、サッカー、テニス、ポーカー、グルメ

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