アメリカ版iPhoneは日本版と違う?米国モデルを購入し日本で使う際の注意点は?(2022年版)

アメリカのスマホ

日本で売られているiPhoneはアメリカのと違うの?!

iphone-xs

実は日本で売られているiPhoneとアメリカで売られているiPhoneは違うということをご存知でしょうか?英語と日本語の違い?と思われた方も多いかもしれませんが、言語は設定から変えられますしOSやハードウェアは基本的に全く同じです。それでは何が違うかというと、各国利用している携帯電話の電波の種類が異なるため、その国に合わせて見た目は同じでも違う中身の型番が複数製造されています。

 

日本で売られているiPhoneでも販売されている携帯キャリア間でこの型番が違う「モデル」が存在します。例えば、NTTドコモで購入したiPhoneとソフトバンクで購入したものiPhoneでは、モデルが異なる場合があります。ただ最近は日本で売られているものは同じモデルに統一されてきているようです。

 

ここで登場するモデルというのはiPhone 8や11といったiPhoneの世代のことではなく、携帯電波の違いに対応する、見た目は同じで中身が違う商品の型だとご理解ください。例えば、同じiPhone 8でも複数モデルが存在します。このモデルはiPhoneの設定アプリから確認することができます。

 

「設定アプリ」→「一般」→「情報」→「法律に基づく情報」→「認証」

 

普通、ここまで見る人はほとんどいませんよね。情報までは見ることはあるかもしれませんが、法律に基づく情報やその中の認証なんて間違ってもあまりたどり着かないんじゃないでしょうか。この認証の中にModel A1662のようにモデルの記載があります。またどの国で使用が許可されているかの国表示もあります。

 

後に説明しますが、ここに日本以外で購入したiPhoneでJapanと記載がないもの(技適マークを取得していないもの)を日本で使用することは厳密には電波法違反となります。

iPhoneのモデルが違うとどうなるの?

iPhone-XR

純粋な疑問ですよね。でも答えはとても簡単です。答えは自分が利用したい携帯会社の通信やSIMがそのモデルでは「使えないかもしれない」ということです。例えば、アメリカで購入したiPhoneをSIMフリーにして日本に持って帰ってきて、NTTドコモのSIMを入れて使おうとします。SIMフリーなので当然どのSIMでも使えると思っていませんか?

 

実はそれは大きな間違いで、SIMロックとは、単に通信キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯会社)がスマホ(携帯電話)本体に、その会社以外のSIMカード(通信サービス)以外を受け付けないように制御された状態のことを指します。SIMロックを解除していない状態のままでは、NTT Docomoで購入したiPhoneにauのSIMカードを挿入しても、「SIMが無効です」という表示が出てきて、通信の利用はできません。

 

最初からSIMロックがかかっていない(またはロックを解除してSIMフリーにした)と、別の通信会社のSIMカードをさしてもエラーが表示されることはないですが、そのスマホが例えば日本のドコモが使用している周波数帯に対応していないと、SIMフリー端末であったとしても電波を受信することができません。つまり携帯電話として使用することができないのです。

 

Appleのサイトに各モデルがどの周波数帯に対応しているかとどの国で販売されているかが載っています。(参照)「https://www.apple.com/iphone/LTE/

 

こちらには最新モデルから順に全てのモデルと対応周波数帯、国が記載されております。

 

iPhone Xバンド

 

iPhone Xの一番下に日本の対応モデルの記載があります。日本で使われているモデルはA1902です。iPhone7以降の機種はどの機種も日本ではモデルは一つのようですね。アメリカですと通信キャリアによりモデルが別れている機種もあります。

 

1(2100 MHz)、2、3、…と数字が羅列してあるのが、このモデルA1902が対応している周波数、バンドと呼ばれるものです。数字の種類が豊富なので、特に細かくチェックしなくてもどこでも使えそうな気がしますが、そんなことはありません。各国のそれぞれの通信キャリアも色々な種類のバンド(周波数)や通信方式を利用しているため、ある国のiPhoneがどこの国のどの携帯会社でも使えるというのはあり得ないのです。イメージで言えばコンセントと電圧が各国で規格が違って、日本の家電製品が海外で使えないといったところでしょうか。

 

各国の通信キャリアが採用している周波数帯が異なりますのでモデルで分けているようです。なぜ全世界の周波数帯に対応した一つのモデルにしないのかは不明ですが、もしかすると技術的に難しいのかもしれませんし、法律等別の理由があるのかもしれません。

 

先程のiPhone Xは日本では一つのモデルでNTTドコモ、au、ソフトバンクをカバーしてましたね。前に記載した通り基本的に日本で売っているスマホ(iPhone, アンドロイド)はどこの通信キャリアでも使用できるような仕様にほとんどなっています。

 

なので SIMフリーであれば、どの(日本の)通信キャリアでも使える、ということです。だがしかし、国をまたぐと話は変わります。また少し古い機種例えばiPhone SEを見てみると、下記のように同じモデルでもGSM、CDMAと二つ記載があります。

 

iPhone SEバンド

 

とてもややこしいので詳しくは書きませんが、3G回線の携帯電波にはGSMとCDMAという二つの通信方式があります。それぞれ別々の通信方式があった上で、さらに周波数帯でも細かく別れているという具合です。

 

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アメリカでiPhoneを購入するときの注意点

まず一つ目の注意点は、先ほど述べたように日本で「使えないかもしれない」リスクがあることです。実際にはどこかのキャリアでは使えることがほとんどです。最近のスマホはより多くの周波数に対応しているため(最新シリーズのiPhoneなどでは30以上)、基本的には各国のいずれかの通信キャリアの周波数に合うことがほとんどですが、そもそも持っているのが少し前のiPhone SEのCDMAモデルだった場合は、GSMを使っている携帯会社では上手く動かないということがあります。

 

もしアメリカなどの外国でiPhoneを買って、日本でも使おうと思っている方がいらっしゃいましたら、日本でどこの通信キャリアで使えるモデルなのかを意識しないといけません。ただ、この辺りのことはアメリカのAppleストアの店員に聞いても、知識が専門的過ぎて分からないと言われることがほとんどです。

 

理由は、アメリカのAppleストアの店員は日本の通信キャリアがどの周波数帯を使っているかを知らないからです。アメリカのiPhoneの対応周波数はその場で調べて教えてくれますと思いますが、そのアメリカ版iPhoneが日本の通信キャリアの周波数に合うかまでは調べてもらえないことがほとんどでしょう。適当な店員に当たった場合、調べてもいないのに使えると言われてしまうこともあるかもしれません。アメリカのApple Storeの店員や携帯ショップの店員が言うことを全て鵜呑みにするのは危険です笑。

 

二つ目の注意点は冒頭少し書きましたが、電波法違反になる可能性があるということです。モデルを調べた画面にJapanと記載がない(技適マークがない)と厳密には日本では使用してはいけない通信機器です。詳しくは別ブログ「技適マークって何?」をご覧頂ければと思いますが、日本では電波を発する機器は総務省が認可した技適マークが付いていないと使用してはいけないことになっています。ただ、海外旅行者などが技適マークのないiPhoneを利用して、捕まってしまったというニュースも聞かないですし、実際にはスマホを誰がどのようにチェックするのかという問題もあり、あまり実効力のない法律と言えるかもしれません。

 

一方で日本で購入したiPhoneには、きちんと「Japan」とモデルのところに技適マークの記載があります。郷に行ったら郷に従え、ではないですが、その国で販売している正規のiPhoneを購入するのが、何も心配することもなく利用できて安心なのかもしれません。

 

技適マーク

 

追記(2019年11月):東京オリンピックなどで海外から来る観光客が増加傾向にあることを考慮して、総務省は技適に関する情報を少しアップデートしています。90日以内であれば、各国の認証団体等が定めた電子機器(iPhoneやスマホ、Bluetoothスピーカー等)が利用できるようになりました。詳しくは、アメスマブログ別記事「海外版iPhoneと国内版の違いは?日本でも使える?購入方法・おすすめのアメリカSIMカードもご紹介!」をご覧ください。

アメリカのiPhoneが優れているところ

iPhone 11 Pro

アメリカのiPhoneを購入すると、日本の技適マーク問題が関係してくると前述しましたが、一方でアメリカiPhoneのほうが良い点もあります。それは、アメリカのiPhoneのカメラアプリには、デフォルトでシャッター音が「付いていない」ところです。

 

日本で販売されているiPhoneには、必ずカメラアプリのシャッター音が設定されており、どこでカメラを撮影するにも、割と大きい音で「カシャ」という音がします。一説によると、これは盗撮などが多い一部の国が対象になっており、日本はその不名誉なリストの中に入れられてしまっているとのこと。

 

普段はあまり気にならないかもしれないこの日本のiPhoneのシャッター音ですが、これがいい雰囲気のレストランであったり、海外の観光地だったりすると目立って仕方ないのでとても不便ですよね。

 

ところが、アメリカでiPhoneを購入すると、もちろんアメリカのモデルのiPhoneをゲットできるので、このシャッター音が設定されておらず、静かに写真を撮ることができます。(静かというより無音)毎回、海外の観光地でシャッター音を鳴らしている方、アメリカへの留学や駐在をきっかけにアメリカのiPhoneを購入してみるのも良いかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?日本のiPhoneとアメリカのiPhoneがそれぞれ微妙に異なることがお分かりいただけたと思います。今回の記事を要約すると、①日本と海外では使われているスマートフォンの電波の種類(周波数、もしくは周波数帯)が異なるため、販売されているモデルもそれに伴い変わってくる点、②日本で利用が許可されているのは日本版iPhoneであり、海外で販売されているiPhoneは技適マークがついておらず、日本での利用は違法になってしまう可能性がある点、がこの記事で一番お伝えしておきたいこととなります。技適の問題が気になる方は、日本のiPhoneを購入して日本とアメリカで利用するようにしましょう。周波数や技適の問題はさておき、日本のiPhoneのシャッター音を何とかしたいという方は、アメリカのiPhoneを購入するようにしましょう。

 

アメスマではアメリカ版のiPhoneを販売していますので、シャッター音が無いiPhoneが手に入ります。アメスマのお客様へのアンケートでも、「カメラのシャッター音が無くて心置きなくレストランや観光地で写真を撮って、インスタにアップできて最高です!」などの声を想像以上に多く頂いております。

 

アメリカ留学や駐在をきっかけに、あなたもシャッター音が鳴らないアメリカのiPhoneの購入を検討されてみてはいかがでしょう?アメスマでは、アメリカ版iPhoneの様々なモデルを$300台からご用意しておりますので、ご興味ある方は是非一度アメスマホームページをご覧ください。

またアメスマでは、YouTubeチャンネルで渡米時に必要となる情報やアメリカ現地での生活お役立ち情報を定期的にアップしていますので、ぜひそちらの動画もチェックいただけると嬉しいです。

 

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【🇺🇸生活、起業、経営、投資情報発信】アメスマ社長@テキサス州ダラス。MBO&事業売却後、日米4社オーナー経営中。慶應/UC Irvine交換留学。🇺🇸11年目、Accredited Investor、投資先は米国医療機器ベンチャー。NuFund、Link-J所属。趣味:旅、サッカー、テニス、ポーカー、グルメ

iPhone 11 Pro

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